シャマタ、もしくは気づきの瞑想は非常に有機的で、基礎的なプラクティスです。これは、私たちの意識が今現在の状況とつながっている時、その瞬間に気づくということに基づいています。そして実際に、こうしたシンプルな気づきを意図的に培ってゆくのです。これによって、私たちの身体とマインドはより調和し、より落ち着きをもって、より覚醒した状態で世界と関わることができるのです。

シャマタをきちんとした瞑想の練習として行うための3つのステップは以下です:

1. 座り方

まずは瞑想に適した座り方で座るところから始めます。通常は、床に置いたクッションの上にしっかりと足を組んで座ります。クッションにしっかりとお尻を落ち着けた快適な姿勢が良いでしょう―落ち着いて安定していると感じられることが望ましいのです。それから手を腿か膝の上に休ませます。どちらに置くかは腕の長さによります。

胴体、頭と肩はまっすぐに、楽にします。顎は優しく、わずかに引きます。座る姿勢は凛として、高められた感じが良く、硬さや緊張があってはいけません。

もちろん、脚を組んで座ることに何らかの問題がある場合には、正座や背筋を伸ばして椅子に座るのでも構いません。大事なのは、快適に座るために必要なサポート(クッションなど)は何でも使用して結構ですが、どの体勢で座る場合も背中は出来るだけまっすぐに保ち、壁や椅子の背もたれに寄りかからない事です。「きつすぎず、ゆるすぎず」とよく言うのですが、練習を行う上でこの言葉は良いガイドラインとなってくれるでしょう。

座った状態で動きや、動作の範囲を狭めてゆくことで、抑制されたような気分になることがあります。その時は、顎が軽く閉じるか、わずかに開いて、リラックスしているかどうか確認してみましょう。目線はやわらかく、1~2メートルくらい前方へ下向きに置きましょう。周りの空間に向いてゆく意識を断ち切ることはしませんが、焦点は若干リラックスさせておきます。

2. 呼吸に注意を向ける

説明した方法によって体勢が安定したら、次は呼吸に注意を向けてゆきます―吸う息と吐く息にです。

ここでは自然な呼吸―プラナヤマやその他の呼吸法ではなく―通常の呼吸に注意を向けます。

皆さんの意識が呼吸につながって行きます。ここでも、あまり熱心にしすぎたり過度に集中したりせず、軽いタッチで行います。ただ楽に、リラックスして身体を出入りする呼吸に注意を払います。

意識が他の所へそれたと気づいたら―人間関係や、向こう1週間の仕事について、あるいは大きなボウルいっぱいのチョコレート・アイスクリームの事かもしれませんが、それが何であれ、マインドがどこか別の場所へ行ったと気づいたら、意識を呼吸に戻して下さい。いかなる判断も、批評も評価も与えずに、ただ戻りましょう。

3. 思考を「考えている」と分類する

何かを考えていることに気づいたら、心の中で「考えている」と言ってみて下さい。「考えている」という言葉によって分類し、再び意識を呼吸へと戻しましょう。このようにして座っている時、身体の基底となる部分は平らで、私たちの思考もまた平らであるのだとトゥルンパ・リンポチェは言っていました。初めのうちは、思考に小さな羽が生えていて、あちこちへ飛び回るのと一緒に皆さんも振り回されていたかもしれませんが、今や身体は落ち着いて、やがて精神的な活動も同様に落ち着いて行くのです。

思考に対して「民主的な」アプローチを試みるのも役に立つでしょう。全ての思考はある意味平等です。ある思考を好み、他の思考におびえるといった事はしません。ただ単純に、考え事をして呼吸への意識が離れてしまったと気づいたら、どんな思考でも全て「考えている」と分類して呼吸に意識を戻します。注意していただきたいのは、これによって思考を抑制したり、思考を追いかけたりしている訳ではないという事です。私たちはただ単に、思考をあるがままに放っておき、思考に気づき、そして呼吸へ注意を戻して行くだけなのです。

長く座っている間に、血液循環を回復させるために身体を動かす必要があったり、不快感を覚えたら、胸の前に膝を立てた状態で座り、練習を続けても良いでしょう。それから体勢を整え、仕切り直します。

これがシャマタ /気づきの瞑想の基礎入門―実際にどう行うかの手引きです。最初は控えめに、1日おきに10~15分くらいから始めても良いでしょう。そこから、皆さんに適した長さで毎日座る練習へと頻度を上げて行く事も出来ます。練習を始めたばかりであれば、先生について学ぶ事は非常に助けになります。グループでの瞑想に参加するのもまた良い経験になりますし、皆さんの練習に筋道と骨組み、サポートを与えてくれることでしょう。

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